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ブルートフォース攻撃とは?脅威と対策について解説

ブルートフォース攻撃とは?脅威と対策について解説

February 6, 20251 min read

サイバーセキュリティ

サイバー攻撃の手法は日々進化していますが、その中でも「ブルートフォース攻撃(Brute Force Attack)」は、最も基本的でありながら、依然として多くのシステムに脅威を与えています。この攻撃方法は、強力で簡単に実行できるため、攻撃者による頻繁な利用が見受けられます。そこで本記事では、ブルートフォース攻撃の概要から、その影響や対策について見ていきます。

Table of Contents

    ブルートフォース攻撃とは

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    ブルートフォース攻撃(ブルートフォースアタック)とは、攻撃者がターゲットのIDとパスワードや認証情報を全て試すことで認証情報を不正に取得する手法です。

    特に、単純に「12345」や自分の生年月日など、推測されやすいようなパスワードを設定してその強度が低かったりすると、数秒から数分で破られてシステムにアクセスされてしまう可能性があります。
    ブルートフォース攻撃の特徴は、その名の通り「力任せ」で行く総当たり攻撃というやり方で、非常に多くの試行錯誤を行う点にあります。この攻撃方法は、パスワードを一つ一つ順番に試す「完全総当たり攻撃」や、特定のパターンを用いた「辞書攻撃」によって行われ、攻撃者が使用するツールやスクリプトを使って、非常に速い速度でパスワードを試し続けます。

    ブルートフォース攻撃の種類

    ブルートフォース攻撃にはいくつかの異なるバリエーションがありますが、主に以下のような攻撃が知られています:

    完全総当り攻撃

    完全総当たり攻撃とは、最も基本的な形式のブルートフォース攻撃のことを言います。攻撃者は、例えば英字(小文字、大文字)と数字を組み合わせたパスワードを全て試行するなど、全ての可能なパスワードを1つずつ試します。この総当たり攻撃のやり方は非常に時間がかかりますが、IDとパスワードの長さや複雑さが足りない場合には成功する可能性があります。

    辞書攻撃

    辞書攻撃は、辞書に載っている単語やフレーズを利用して、パスワードを推測する攻撃方法です。この手法では、全ての可能性を試すのではなく、よく使われるパスワードや単語のリストを事前に用意して、それを試行します。これにより、パスワードが「password」や「iloveyou」などの簡単な単語やフレーズである場合には、ブルートフォース攻撃よりも早く攻撃が成功することがあります。

    ハイブリッド攻撃

    ハイブリッド攻撃は、ブルートフォース攻撃と辞書攻撃を組み合わせた方法であり、辞書に載っている単語をベースに、数字や記号を加えた変種を試すことで、より複雑なパスワードにも対応できるようになります。例えば、「password123」や「abc!@#xyz」といったパスワードがターゲットとなります。

    ブルートフォース攻撃の仕組み

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    ブルートフォース攻撃は非常に単純なものの、成功するまでには膨大な時間とリソースを要します。ただ、先述のように「12345」やアカウント保持者の生年月日など、ターゲットのパスワードが弱くて推測されやすい場合だと、攻撃者はあっという間にログインに成功してしまいます。

    攻撃は、一般的に以下のように行われます:

    1.ターゲット選定
    攻撃者は、最初に標的を選びます。ターゲットは、個人アカウントや企業のシステム、オンラインバンキングなど、様々なシステムがなり得ます。

    2.パスワードリストの作成
    ターゲットが決まったら、氏名や生年月日など、ターゲットの情報を基にしたパスワードリストを作成します。これにより、攻撃を効率的に行おうとします。

    3.試行とエラー
    そして、そのリストに基づいてパスワードを一つ一つ試し続けます。ちなみに最近だとこのプロセスは自動化されており、数千、数万回とログイン試行を繰り返すことができます。

    4.攻撃成功
    その結果、正しいパスワードが見つかると、攻撃者はターゲットのシステムへの不正アクセスに成功します。

    ブルートフォース攻撃の影響

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    ブルートフォース攻撃は、そのシンプルさにもかかわらず、被害が甚大な場合があります。特に、企業や個人のデータが攻撃対象になった場合、以下のような影響が考えられます。

    アカウントへの不正アクセスによる情報漏洩

    最も一般的なブルートフォース攻撃の被害は、アカウントへの不正アクセスです。不正アクセスによって、攻撃者がターゲットシステムにアクセスすると、オンラインバンキングや SNS アカウントなど、個人情報が含まれるアカウントへの侵入が可能となり、個人情報や企業の機密情報が盗まれることによる財務情報の漏洩やプライバシーの侵害が発生します。これにより、金銭的な被害や信用の損失が生じることがあります。

    システムの乗っ取り

    ブルートフォース攻撃の結果として、企業のサーバーや内部システムへの不正侵入による乗っ取りも発生する可能性があります。これにより、攻撃者によるシステムの悪用によって、データの削除や改竄などをされてしまうかもしれません。

    サービス停止

    ブルートフォース攻撃は、サーバーの処理能力を消費するため、システムが過負荷に陥ってサービスの遅延やダウンタイムを引き起こす可能性があります。そしてその結果、正規ユーザーがサービスを利用できなくなる場合があります。なので、特に、大規模な攻撃が行われる場合、企業にとっては運用の中断やサポート体制の強化が必要になります。

    ブランドの信頼失墜

    特にビジネスを行う上で、ブルートフォースアタックを受けた場合、その影響は量り知れません。
    例えば自社の顧客データが漏洩した場合、その企業のブランド価値は失われ、顧客の信頼を失ってしまうことになります。
    そして一度失われた信用は回復に時間がかかり、その結果、経営に多大な影響が及ぼされる可能性もあります。

    ブルートフォース攻撃への対策

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    ブルートフォース攻撃を受けないようにする最も効果的な防御策として、一つ一つのパスワードを強化することが推奨されますが、それだけでは十分ではありません。十分な対策には、以下のような対策を講じることが重要です。

    強力なパスワードの使用

    パスワードは、パスワードの桁数を12文字以上にして、英字(大文字・小文字)、数字、特殊文字を組み合わせることで、強固なものになります。これにより、ブルートフォース攻撃に対する防御が強化されます。

    また、パスワードが強力だとしても、同じパスワードを使い回さないことが重要です。

    MFA(多要素認証)の導入

    MFA(多要素認証)は、パスワードに加えて、スマートフォンの認証アプリや SMS コードなどの別の認証手段を要求することで、攻撃者が不正にログインするのを防ぎます。

    ログイン試行回数の制限

    ログイン試行回数に制限を設け、一定回数以上の失敗があった場合にアカウントをロックすることで、ブルートフォース攻撃を防止することができます。

    IPアドレスの監視とブロック

    とあるところからの異常なログイン試行を検出した際に、その IP アドレスをブロックすることで、攻撃を未然に防ぐことができます。

    パスワード管理ツールの活用

    パスワード管理ツールを使うことで、強力なパスワードを生成し、複数のアカウントでのパスワード使い回しを防ぐことができます。例えば TeamPassword のようなパスワード管理ツールを使うと、チームでのパスワード管理が効率化され、個人で管理するよりもセキュリティが上がります。

    TeamPassword によるパスワード管理の強化

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    TeamPassword は、パスワード管理を簡単かつ安全に行うためのツールです。以下の機能により、ブルートフォース攻撃に対する強力な対策を講じることができます:

    強力なパスワードの生成

    TeamPassword にはパスワードを自動生成する機能が備わっており、に強力で複雑なパスワードを生成することができます。これにより、攻撃者がパスワードを推測する難易度が高まります。また、パスワードの強度をチェックする機能もあるので、既存のパスワードの強度をチェックして、必要であれば自動生成機能を使ってそのパスワードを気軽に作り変えることができます。

    MFA(多要素認証)サポート

    TeamPassword は、アカウントへのアクセス時に多要素認証を利用することができるので、攻撃者の侵入を防ぐことができ、それでセキュリティの層が強化されます。

    アクセス権限の管理

    チームメンバーごとにアクセス権限を細かく設定でき、必要最小限の情報だけを共有することができます。また、クリック1つでチームメンバーの追加や削除をできるので、例えばアクセスが必要なくなったメンバーがいれば、すぐにグループから外すことができます。

    監査ログ

    Teampassword では、誰がどのパスワードにアクセスしたかを記録して、万が一の不正アクセスを監視することができます。また、不正なアクセスなどが確認された際にすぐに連絡が届くように通知設定をすることができるので、速やかな対応が可能です。

    最後に

    ブルートフォース攻撃は、決して他人事ではありません。日本国内でも多くの被害事例が報告されており、企業でも個人でも一人ひとりがしっかりとセキュリティに対する意識を持って適切な対策を講じることが求められています。

    ブルートフォース攻撃には、TeamPassword のようなパスワード管理ツールを活用して、強力な体制を整えることで、攻撃に対して強固なセキュリティ対策を取っていきましょう。

    ブルートフォース攻撃への Teampassword の強固な機能を体験してみませんか?こちらからTeampassword の無料トライアルをぜひお試しください。

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    Andrew M.

    Andrew M.

    オペレーション担当副社長

    "私たちは小規模な非営利団体のためにTeamPasswordを使用していますが、私たちのニーズにうまく対応しています。"

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